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はんちゅうとしてのくうかんについて

範疇としての空間に就いて

戸坂 潤

線上閱讀戸坂 潤《範疇としての空間に就いて(はんちゅうとしてのくうかんについて)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 45,453 字 · 89 頁

青空文庫

処がこのような関係にある主観と客観との対立を仮定することが認識論的であった。それ故カントの範疇は、之を仮定した上に、特に主観にぞくすものであることが明らかとなった。そこで吾々は、主客の対立を仮定しながら且つカントとは異って範疇を客観に於て求める理由がある筈ではないか。

私にとって範疇をば客観にぞくすと考えたかのように思われる処の人々の内、さし当り代表的な二つの場合、即ちハイデッガー(Heidegger, Kategorien- und Bedeutungslehre des Duns Scotus)とラスク(Lask, Die Logik der Philosophie und die Kategorienlehre)とを参照して見よう。前者。ハイデッガーによれば「範疇は対象の最も一般的な規定である」(S. 232)、それは、「実在界」「対象界」にぞくす。即ちもしこの対象が吾々の求めている客観であるならば、範疇は客観に属すこととなるのである。併しながらこの対象は実は客観ではない。何となればもしこの対象が客観であるとすれば、範疇はまず何よりも思惟や判断等に、一般に主観に、属してはならなかった筈である、処がハイデッガーに従えば、それは一方に於て、「思惟の機能」