輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
はんちゅうとしてのくうかんについて
範疇としての空間に就いて
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《範疇としての空間に就いて(はんちゅうとしてのくうかんについて)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 45,453 字 · 89 頁
然るに人々の考えている物は物という存在の仕方ではなくして何かの性質の謂である。例えば太陽であるとか――それは白熱球状の天体である、又は樹木であるとか――それは幹の堅い植物である。恰もアリストテレスが「存在」と区別した処のかの「或る物」をばそれは指している(前を見よ)。処が私の物は正にアリストテレスの「存在」にぞくする。であるから空間と物とは人々の考えるような意味に於て互いに異るのではない。それは一つの状態――存在という――に対する、二つの異った見方――領域の制約として見るか否かの――を云い表わしている。然るに人々による両者の区別は、二つの異った事情の区別――「存在」か或いは又「或る物」かの――である。それは謂うならば存在と現実乃至事実との区別である。物として存在するのは存在であるが、その物が太陽であるか樹木であるかは現実乃至事実である。吾々はこの二つのもの、存在と事実とを峻別しなければならない。而も又物が後者にのみぞくすと独断することも差控えなければならないのである。一言にして云うならば私の所謂物は虚空間にぞくし、人々の云う処の物は実空間にぞくする。