輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

こうもうけいせい

紅毛傾城

小栗 虫太郎

線上閱讀小栗 虫太郎《紅毛傾城(こうもうけいせい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 25,403 字 · 50 頁

青空文庫

見ると、彼女はハッとなって胸を抱きしめた。そこには、土人たちに取り巻かれて、昨夜運命を、船と共に決したとばかり思われたグレプニツキーが、無残な俘虜姿をさらしているのだ。

首には、流木の刺股をくくりつけられ、頭はまた妙な格好で、高く天竺玉に結び上げられている。そしてこの黄色い顔に、洞のような眼をした陰気な老人は、突かれては転びながら、次第に岩城さして近づいてくるのである。

けれども、それから始まった、横蔵の火の出るような尋問も、ついに効果はなかった。

やはり彼も、フローラと同じことを言うのみで、黄金郷の所在は、依然迷霧の中に閉ざされているのであった。それから、グレプニツキーは、土人小屋に収容されたが、賢しい紅琴は、早くもただならない、二人の気配を悟ることができた。

「そもじ二人は、小さいながら、このラショワ島が一国であるのを忘れたとみえますのう。総じて貴人というものは、上淫を嗜むのです。そなた二人は、虹とだに雲の上にかける思いと――いう、恋歌を御存じか。そのとおり、王侯の妃さえも、犯したいと思うのが性情なのじゃ。そのゆえ、遊女には上風の粧いをさせて、太夫様、此君様などともいい、客よりも上座にすえるのです。