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さいきこうい

細木香以

森 鴎外

線上閱讀森 鴎外《細木香以(さいきこうい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 22,332 字 · 45 頁

青空文庫

巻首に「きのとの卯といへるとし、同じ月始の六日」と云ってある。また巻末に添えられた六山寅の七古の狂詩に、「四海安政乙卯年」「袷衣四月毎日楽」「往来五日道中穏」等の句がある。乙卯は冬大地震のあった年である。

巻中に名を烈している一行は洒落翁、国朝、仙鶴、宗理、仙廬(晴閑斎)、経栄、小三次(鳥羽)、国友、鳶常、仙窩、料虎、按幸(按摩幸助)、以上十二人である。洒落翁は竜池であろう。この中に伊三郎がいたそうであるが、その号を詳にしない。香以は「親爺の供をしては幅が利かぬから御免だ」と云って往かなかったそうである。

一行が帰るとき迎えに出た人々は、香以、雁伍(石川甫淳)、余瓶、以白、集雨(玄々真人)以上五人である。

「巣へもどる親まつ鳰のもろ音哉。香以。」

跋文は香以が自ら草している。その他数人の歌俳及古今体狂詩が添えてある。

按ずるに乙卯は竜池の歿する前年で、香以は三十四歳になっていた。わたくしの芥川氏に聞いた事はほぼ此に尽きている。

わたくしに香以の事を語った人は、独り芥川氏のみではない。一知人はこう云う事を言った。「明治の初年に今戸橋の傍に湊屋という芸者屋があった。