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たんでき
耽溺
岩野 泡鳴
線上閱讀岩野 泡鳴《耽溺(たんでき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 55,597 字 · 110 頁
赤い色がさす様子など、いかにも美しくッて、可愛らしくッて、僕の十四、五年以前のことを思い出さしめた。
僕は十四、五年以前に、現在の妻を貰ったのだ。僕よりも少し年上だけに、不断はしッかりしたところのある女だが、結婚の席へ出た時の妻を思えば、一、二杯の祝盃に顔が赤くなって、その場にいたたまらなくなったほどの可愛らしい花嫁であった。僕は、今、目の前にその昔の妻のおもかげを見ていた。
そのうちにランプがついたのに気がつかなかった。
「先生はひどく考え込んでいらッしゃるの、ね」と、お袋の言葉に僕は楽しい夢を破られたような気がした。
「大分酔ったんです」と、僕はからだを横に投げた。
「きイちゃん」と、お袋は娘に目くばせをした。
「しッかりなさいよ、先生」吉弥は立って来て、僕に酌をした。かの女は僕を、もう、手のうちにまるめていると思っていたのか、ただ気まま勝手に箸を取っていて、お酌はお袋にほとんどまかしッきりであったのだ。
「きイちゃん、お弾きよ――先生、少し陽気に行きましょうじゃアございませんか?」
吉弥のじゃんじゃんが初まった。僕は聴きたくないので、
「まア、お待ち」