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じじょでん
自叙伝
大杉 栄
線上閱讀大杉 栄《自叙伝(じじょでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 115,021 字 · 230 頁
昔と同じように口もとを引きしめて意地悪そうな目つきはしていたが、僕よりもずっと背の低い、みすぼらしい風をした、小僧のような書生だった。
この学校の先生で覚えているのは、もう一人、斎藤というもういい加減な年の先生だった。二年か三年の時の先生だ。いつも大きな口をあけてげらげら笑いながら、いやに目尻をさげて女の生徒とばかり遊んでいる先生だった。よくいやがる光子さんなどを抱きかかえては、キャッキャッと言わしていた。
そして何か悪戯をすると、きっとその罰に、女の生徒の教室に立たした。教壇の上にあがらして、一杯に水を盛った茶碗を両手に持たして、みんなの方に向かして立たした。僕は先生の方から見えないのを幸いに、いつも舌を出したり目をむいたりしてみんなをからかっていた。
この教室の向うに教員室があって、そのまた向うに物置の土蔵があった。僕はその教員室に幾度とめ置きを食ったか知れない。そして時々はその真暗な土蔵の中にも押しこまれた。そこには古い机や椅子が積み重ねられてあった。だんだん目が馴れて来ると、鼡がその間をちょろちょろするのがよく見えた。あんまり長く置かれると、退屈して、よくそこに糞をたれてやった。