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じじょでん
自叙伝
大杉 栄
線上閱讀大杉 栄《自叙伝(じじょでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 115,021 字 · 230 頁
そして、そこで初めて、十の年の暮に、僕は性の遊びを覚えた。
同じ焼け出されの軍人の家に川村というのがあった。そのお母さんと娘とがすぐ近所に間借りをしていた。母とそのお母さんとは兄弟のように親しくしていた。僕もそのお母さんは大好きだった。が、それよりも僕は、その娘のお花さんというのがもっと大好きだった。
お花さんは僕とおない年か、あるいは一つくらい年下だった。ほとんど毎日僕の家に遊びに来た。そして大抵は、妹等と遊ばずに、僕とばかり遊んでいた。
みんなで一緒に遊ぶ時には、よくみんなが炬燵にあたって、花がるたかトランプをして遊んだ。そんな時にはお花さんはきっと僕のそばに座を占めた。お花さんの手と僕の手とは、折さえあれば、炬燵の中でしっかりと握られていた。あるいはそっとお互いの指先きでふざけ合っていた。そして二人で、お互いにいい気持になって、知らん間にそれをほんとうの(三字削除)びに使っていた。
が、お花さんも僕も、それだけのことでは満足ができなかった。二人は、二階の僕の室で、よく二時間も三時間も暮した。そしてそこでは、誰に憚ることもなく、大人のようなことをして遊んでいた。