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じじょでん
自叙伝
大杉 栄
線上閱讀大杉 栄《自叙伝(じじょでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 115,021 字 · 230 頁
それ以来僕は机の前に長い間坐って本を読むことができなくなった。一時間も坐っていると、(五字削除)して来て、どうしてもじっとしていることができなかった。そして一日に二度も三度も自慰に走った。
勉強家だった僕はすっかり怠けものになってしまった。
僕は父や母が少しでも猥りがましいことをしたり、そんな話をしているのを見たことも聞いたこともなかった。
従卒や馬丁が女中とふざけているのはよく見た。馬丁はほかから通って来るのでそれほどでもなかったが、従卒は書生か下男同様に泊りこんでいるので、始終女中とふざけ合っていた。従卒の室へはいって行って、従卒と女中とが今相撲を取っているのだというところを見たこともあった。また、女中が真赤な顔をして、息をきらしながら着物の前を合せ合せ従卒の室から飛び出て来るのにぶつかったこともあった。やがてこの女中はその従卒の子を孕んで宿にさがった。
僕等がいた片田町の裏の小人町(おこひとまち)というのは淫売町だった。片田町の一方のはじの、西ヶ輪に近い部分も、やはりそうだった。日曜の夕方そこを通ると、きっと酒に酔っぱらった兵隊が、真白な女の頸にかじりついているのが見られた。