輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

きのこのまいひめ

茸の舞姫

泉 鏡花

線上閱讀泉 鏡花《茸の舞姫(きのこのまいひめ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,906 字 · 24 頁

青空文庫

」

と言う……葉ながら散った、山葡萄と山茱萸の夜露が化けた風情にも、深山の状が思わるる。

「いつでも俺は、気の向いた時、勝手にふらりと実家へ行くだが、今度は山から迎いが来たよ。祭礼に就いてだ。この間、宵に大雨のどッとと降った夜さり、あの用心池の水溜の所を通ると、掃溜の前に、円い笠を着た黒いものが蹲踞んでいたがね、俺を見ると、ぬうと立って、すぽんすぽんと歩行き出して、雲の底に月のある、どしゃ降の中でな、時々、のほん、と立停っては俺が方をふり向いて見い見いするだ。頭からずぼりと黒い奴で、顔は分んねえだが、こっちを呼びそうにするから、その後へついて行くと、石の鳥居から曲って入って、こっちへ来ると見えなくなった――

俺あ家へ入ろうと思うと、向うの百日紅の樹の下に立っている……」

指した方を、従七位が見返った時、もうそこに、宮奴の影はなかった。

御手洗の音も途絶えて、時雨のような川瀬が響く。……

八

「そのまんま消えたがのう。お社の柵の横手を、坂の方へ行ったらしいで、後へ、すたすた。坂の下口で気が附くと、驚かしやがらい、畜生めが。俺の袖の中から、皺びた、いぼいぼのある蒼い顔を出して笑った。