輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

たけをたずねる

茸をたずねる

飯田 蛇笏

線上閱讀飯田 蛇笏《茸をたずねる(たけをたずねる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,193 字 · 15 頁

青空文庫

少くとも暫くの間は手すさびに指へ絡んでみたり掌中へまるめてみたりする。

僅に咫尺を弁じ得る濃い白雲の中を、峰伝いに下っては登り登っては下って行く。四十雀や山陵鳥が餌をあさりながら猿麻※(「木+裃のつくり」、第3水準1-85-66)の垂れ下った樹間に可憐な音をころがしつつ遊んでいる。いたずらに小石や落ち散った木枝などを拾うて擲げつけても、身に当らない限りはさして驚き易く逃げようとはしない。白雲の退き去るにしたがって彼等も晴々しい心になるかして、少しく活溌な身のこなしを見せる。

私は峰伝いに峠路へ下って帰路に就こうとする。峠路で時々炭売の婦たちに出あうことがある。彼女等は一様に誰も皆山袴を穿き、負子に空俵を結びつけてあったり提灯や菅笠などを吊してあったりする。すこやかな面もちをした口に駄菓子などが投げこまれて、もぐもぐと舐りながら峠路を登って来る。一日の仕事を終え帰路につきつつある彼女等は決して急ごうとはしない。のさりのさりと緩やかな歩みを運んで行く。峠を下る頃、全く紅葉し尽した大嶺の南面一帯が、今、沈もうとする秋日の名残を受けて眩しく照り輝いている。