輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
ぐびじんそう
虞美人草
線上閱讀夏目 漱石《虞美人草(ぐびじんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 198,559 字 · 401 頁
「ハハハハそう真面目にならなくっても好い。実は嘘だ。全く兄さんの作り事さ」
「悪らしい」
糸子はめでたく笑った。
十一
蟻は甘きに集まり、人は新しきに集まる。文明の民は劇烈なる生存のうちに無聊をかこつ。立ちながら三度の食につくの忙きに堪えて、路上に昏睡の病を憂う。生を縦横に託して、縦横に死を貪るは文明の民である。文明の民ほど自己の活動を誇るものなく、文明の民ほど自己の沈滞に苦しむものはない。文明は人の神経を髪剃に削って、人の精神を擂木と鈍くする。刺激に麻痺して、しかも刺激に渇くものは数を尽くして新らしき博覧会に集まる。
狗は香を恋い、人は色に趁る。狗と人とはこの点においてもっとも鋭敏な動物である。紫衣と云い、黄袍と云い、青衿と云う。皆人を呼び寄せるの道具に過ぎぬ。土堤を走る弥次馬は必ずいろいろの旗を担ぐ。担がれて懸命に櫂を操るものは色に担がれるのである。天下、天狗の鼻より著しきものはない。天狗の鼻は古えより赫奕として赤である。色のある所は千里を遠しとせず。すべての人は色の博覧会に集まる。
蛾は灯に集まり、人は電光に集まる。輝やくものは天下を牽く。