輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
へび
蛇
線上閱讀森 鴎外《蛇(へび)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,073 字 · 23 頁
それでもただ女房を持たせられると聞いたばかりで、どこの誰という当てもないのに、二三日の間はそわそわして物が手に附かなかった。主人のどうでも好いと云うのが、隠居の思うように、遠慮しての口上なら好いが、どうも素振までがどうでも好さそうに見える。稼業の事もどうでも好い。女房の事もどうでも好い。そんなはずはないがと、自分だけは思ったのである。
婚礼は首尾好く済んだ。翌朝の事である。朝飯の膳が並んだ。これまでは御隠居と若い主人とが上に据わる。自分は末座に連って食べることになっていた。これは先代の主人が亡くなった年からの為来りである。御遺言もあり、並の奉公人でないからというので、御隠居がこう極めたのである。後家の身の上ではあるが、もう六十になっているから、遠慮はいるまいということであった。親類には口のやかましい人もあったが、こういう事に非難も出なかった。その朝は主人が真中にいて、両側に御隠居と嫁さんとが据わった。美しい嫁を取ったのが嬉しいと見えて、御隠居が楽しげに主人に話し掛ける。主人が返事をする。嫁さんは下を向いて聞いていたが、ろくに物も食べずに、誰よりも先に黙って席を立ってしまった。