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がいとうからみたしんとうきょうのりめん
街頭から見た新東京の裏面
杉山 萠円
線上閱讀杉山 萠円《街頭から見た新東京の裏面(がいとうからみたしんとうきょうのりめん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 89,546 字 · 178 頁
つまり芝居をやったわけである。
その芝居たるや、役者は悉く羽織袴、もしくはフロックコートで、科白が又初めからしまいまで、漢語に片仮名まじりの鹿爪らしい言葉ばかりである。
「職責」とか、「面目」とか、「感銘」とか、「遺憾」とかいう漢語が、如何にも重大な意義を持っているかのように持ちあつかわれている。
その筋の宣伝や布告が日に増し民衆的になり、言文一致に近づいて、債券のまき上げ方? なぞは玄人が舌をまく位に進歩している矢先だから、この礼服総出の漢語劇は一層人眼に立って見えた。それがみんな、市民を煙にまく目的でやったのだから、呆れ返らざるを得ない。
「ナアンダ。馬鹿馬鹿しい」
と東京市民が相手にしなくなればなる程、彼等市政の黒幕連は勝手なまねが出来るわけになるのだから、ウンザリせざるを得ない。
こうして東京市民の頭は、刻一刻と東京の市政に対する興味を喪って行く。否、現在では、愛市心なぞいうものは、殆ど絶無としか記者の眼には認められない。
故勝海舟翁はこんな意味のことを云ったことがある。
「昔、江戸市中のお布告だの掟書なぞいうものは、みんな人民にわかり易い文句ばかりで書いてあった。