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エタにたいするあっぱくのえんかく
被差別部落とは何か
喜田 貞吉
線上閱讀喜田 貞吉《被差別部落とは何か(エタにたいするあっぱくのえんかく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 133,169 字 · 267 頁
しかしこの説は少し考え過ぎたものであります。夙がもと守戸であるからとて、すべての夙村に必ず陵墓がなければならぬ理由はありませぬ。守戸が既に守戸として実務を失い、その名も夙と訛って、その根原が忘れられ、隠坊や、掃除や、遊芸や、警固追捕などの職に従事する様になっては、それと同じ事をしている同等階級の特殊民に、夙の名が及ぶのは一向不思議のない事です。穢多の名義は後に述べますが、普通は餌取から起ったと云っております。しかるに餌取はもと主鷹司に付属した雑戸でありまして、そうどこにでもあるものでありませんが、彼らは屠殺をなすが為に、一般に屠者を餌取という様になり、はてはその語の訛りなる穢多の名が、一般に斃牛馬を扱うもの、皮革の工業に従事するものにも及んだのと同様でありましょう。また現にその付近に陵墓がなくても、もと陵墓の付近にいた守戸が、陵墓の荒廃の為に扶持離れがして来る、人口が増して生活に困って来るとなっては、他の村落の付近に移住して、その村の用を足すの賤民となったのも多い事でありましょう。されば後世の夙が、必ずしもことごとく守戸であったとは言えませぬが、本来の夙は守戸で、それは良民であった。