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かいせつ(『ふうちそう』)
解説(『風知草』)
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《解説(『風知草』)(かいせつ(『ふうちそう』))》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,966 字 · 24 頁
一九四五年八月十五日が来てもその年の十月に治安維持法が消滅するまでは、すべてのジャーナリズムがもとのプロレタリア作家の作品をのせることに躊躇した。これは、それまでの言論出版制圧が、どれほどひどい文化の萎縮をもたらしていたかということの証明になる。一九四六年一月にいち早く創刊・復刊された諸雑誌の創作欄が戦争協力作家でなくて、しかもプロレタリア作家でなくてポスター・バリューのある作家を求め、永井荷風へ一致して、その作品が各紙を飾ったのも、日本文化、文学史の特色をもつ一現象であった。あしかけ五年間、全く作品公表できなかったわたしは、一九四一年十二月八日真珠湾の翌日、戦争非協力の共産主義者として検挙された。一九四二年三月巣鴨の未決へ送られ、その年の七月二十日すぎ、熱射病のために危篤に陥って、帰宅した。不思議に生命をとりとめた。しかし、視神経、言語の神経、心臓と腎臓が破壊されて、視力恢復までに一ヵ年以上かかった。心臓と腎臓の機能障害は、こんにちわたしの健康上致命的な弱点としてのこされている。
作者の立場は、自身が人民的であり戦争に非協力であるというばかりでなく、非転向で十余年の獄中生活を送っている共産党員である良人の妻であるという客観的事情から決定されて、権力との妥協点がなかった。