輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

かいせつ(『ふうちそう』)

解説(『風知草』)

宮本 百合子

線上閱讀宮本 百合子《解説(『風知草』)(かいせつ(『ふうちそう』))》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,966 字 · 24 頁

青空文庫

その年の六月下旬に無期懲役を宣告されて網走に行っていた宮本顕治が十月十四日に風呂敷包を下げ、素頭で、草履ばきで東京のわたしがいた弟の家へ帰って来た。この八月十五日から十月、十一月、十二月とみつきの間に展開された全生活の変化は、作者の一生にとって二度とあり得ない大転換の刻々であった。生の活気とよろこび、勇躍が、女として、作家としてのあらゆる面に照りわたって、はめられている格子の敷居ぎわまでつめよって、その格子に顔を押しつけて開くのを待ちかまえていた精神と肉体とがいっせいに解きはなされた。

そのすべてを押しながすような溢れる心でわたしは一九四六年一月――七月の間に「播州平野」を書き上げた。九月――十一月は「風知草」をかき終った。

この二つの物語こそ、一九四五年八月十五日以後の新しく生きようとする日本のしののめのうちに響いた人間の甦りの声々であった。

日本の男も女も何と苦しく抑えられ息さえ胸いっぱいにはつけずに生きて来たことであったろう。戦争が終りファシズムの兇暴な権力がくずれ、そして、治安維持法が消滅したという歴史的な事実。そのように入りくんだ歴史のひだごとに、一人の女、一人の妻、一人の婦人作家としての悲しみとよろこびが折りたたまれて来て、いま解放が来た、ということは、わたしに「風知草」