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ことばのふしぎ
言葉の不思議
寺田 寅彦
線上閱讀寺田 寅彦《言葉の不思議(ことばのふしぎ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,114 字 · 23 頁
という地名がある。上田地方方言で「ゴーロ」は石地の意だそうである。土佐の山にも「ナカギリ」という地名がある。
日本の山名に「カラ」「クラ」のついたのの多い事を注意すべきである。「丘陵」もkとrである。
一方ではまた露語でgがhに代用されまた時にvのように発音されることから見ると、フィン語の山 vuori やチェック語の hora が同じものになるし、hが消えたりvが母音化するとギリシアの oro や蒙古の oola も一つになって来る。またヘブライの山 har も親類になって来るから妙である。
ドイツの Berg はだいぶちがうが、しかしgを流動的にし、bをvにすればフィン語に接近し、bを唇音の m へ導けばタミール語の malai に似て来る。後者は「盛り土」の「盛り」に似る。日本で山の名に「モリ」の多いのが、みんな「森」の意だかどうかわからない。
ラテン系の mons, monte, montagne, mountain 等は明白な一群を形成していて上記とは縁が遠く見える。これに似た日本語はちょっと思い出せない。無理に持って来れば饅頭が mound に似ている、これはおかしい。