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しのげんり
詩の原理
萩原 朔太郎
線上閱讀萩原 朔太郎《詩の原理(しのげんり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 153,641 字 · 305 頁
を写そうとするのでなく、主として感情の意味を語ろうとする表現である故に、前のものとは根本的に差別される。この表現は「描写」でない。それは感情の意味を表象するのであるから、約言して言えば「情象」である。
かく一切の表現は、二つの様式に分類される。「描写」とそして「情象」である。実にすべての芸術は――それが純芸術である限り――二つの何れかに属している。あらゆる芸術は「描写する」か、でなければ「情象する」かの一であり、それ以外に表現はない。もし有るとすれば、それは両者の混同であり、二つの中間に居る表現である。即ち例えば、バレー(劇的舞踊)の如き、メロドラマの如きそうである。これ等のものは、一方に於て美術のように描写しつつ、一方に於て音楽のように情象している。即ちそこには「知性の意味」と「感情の意味」とが混合している。けれども大体に於て見れば、バレーやメロドラマのようなものは、主として感情本位であり、情象する方の芸術に属している。これに対して純粋の写実劇等は事実の意味を語ろうとする描写である。次にこの両派の対象を表に示そう。
┌情象―音楽・詩・舞踊・歌劇