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にんしきろんとしてのぶんげいがく
認識論としての文芸学
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《認識論としての文芸学(にんしきろんとしてのぶんげいがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 9,350 字 · 19 頁
そして、ヘーゲル(及びT・フィッシャー)の『美学』が正に芸術の認識論の名にも値いするということは、多言を要しない。
芸術の認識論、それは芸術史から抽出された芸術の論理学とも云うべきものである。芸術の社会学から導き出された芸術の論理学も亦、ここに一致しなければならぬ筈のものである。つまり芸術の歴史的社会的発展構造の論理的結論が夫だ。――だが大切な点は、このことが、芸術の認識機能の分析を抽象抽出しそして更に夫を根柢におくのでなければ不可能なのだ、ということである。つまり、芸術的認識に於ける模写機能の特性についての分析が、根柢におかれ得るように、分析を展開しなければならない、という点が今大切なのである。それがなければ、芸術史や芸術社会学や又芸術学ではあっても、まだ充分に芸術の認識論ではない。正当な意味での美学と呼ぶことも出来ないだろう。
さて処で、特に文芸に関する芸術の認識論、それが文芸学の最も重大な意義でなくてはならなかった。文芸学は単なる文芸史の展開やその経験的要約に止まってはならない。文芸史の原則の論理学的要約でなければならぬ。だがそれだけではなく、文芸的認識に於ける模写機能の特性についての分析が根柢におかれ得るように、その分析が進められるのでなければならぬ。