輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
あかいらくだ
赤い駱駝
梅崎 春生
線上閱讀梅崎 春生《赤い駱駝(あかいらくだ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,820 字 · 24 頁
だからその姿勢は、どこか不自然な感じがする。あの反らした胸を支えているのは、二見の背骨ではなくて、あいつの張りつめた神経だったんだ。撫で肩の上に首を正しく保ち、唇を噛みしめるようにむすんで、眼をまっすぐむけて歩く。視線はまっすぐ前方をむいているが、いつも弱々しく怯えたような眼色だった。なにかを必死と守ろうとしているような。
たとえば二見の歩き方だ。これが特務士官やまた時には兵士たちの、憫笑のまとになっていたんだが、両足を前にふり出すようにして、勢いよくバタバタとあるく。まるで操り人形のように、両手を正しく振って、調子をつけたようにバタバタとすすんでゆく。二見の顔はしごく真面目で、綿密に配慮された努力感が、線のほそい感じの顔をどこか力ませているのだ。そして敬礼したり答礼したりするときは、足の踏み出しに合せて、右掌をひょいと顔にあげるのだが、紐で連結された操り人形にそっくりだ。うまくはずみがついている。それがひどく滑稽な感じなんだ。
こんなことがあるだろう。たとえばマネキン人形に、本物の毛を植えたり皮膚の色を本物らしくすればするほど、本物の人間の印象からますます離れてグロテスクになってゆくだろう。