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おどるちへいせん

踊る地平線(上)

谷 譲次

線上閱讀谷 譲次《踊る地平線(上)(おどるちへいせん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 168,926 字 · 332 頁

青空文庫

いくら予言者の産地印度の赤んぼにしろ、どうも赤ん坊が自分でえらんで賭けたものではあるまい。これは私が思うんだが、きっと父親が、フェルステッドの勝利を夢にでも見て、赤んぼの名で印度から賭金を電送したのだろう。大金と言わるべき程度のものだったから、それが二十五倍になって返って、こんにちここに集まった大群集――私達とナオミ・グラハム夫人およびブリグス青年をも入れて、は、ただ単に一日こんなに逆上して、その献金により、遠隔の地印度に、ひとりの小さな黒い成金を作製したに過ぎない、という結果になってしまった。

金を賭けるには bookie へ行くのだ。何百というこの独立の私営賭馬人が、思い思いのところにずらりと陣取って、サム・ワウだのアウサウ・フウリガンだのという名乗りの大看板をあげ、酒場の主人らしいのや東部のごろつき然たるのが、汗と泡を飛ばしながら、白墨と財布を両手に握って、台の上から我鳴り立てる。

『エスカ――六対一! 巡礼の鈴――三対一! バルビゾン! ダグラ! 日本の星! さあ来た! みんな賭けたり張ったり――え? 大至急二世へ半クラウン? 有難う。』

などと客ともやりとりしている。