輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

とうめいねこ

透明猫

海野 十三

線上閱讀海野 十三《透明猫(とうめいねこ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 10,223 字 · 21 頁

青空文庫

頭には、スキー帽をかぶり、風よけをふかくおろして顔をかくした。それからオートバイに乗る人がよくかけている風よけ眼鏡をかけた。そのガラスは黒かった。

くびのところを、マフラーでぐるぐるまいた。くびのあたりを人に見られないためだった。また両手には、手袋をはめた。

こうして歩いていれば、「あいつは寒がりだな」と思われるぐらいで、とがめられることはなさそうであった。

歩きながら、どうして世の中にこんな奇怪なことがあるのか、またどうしてそれが自分のからだをおそったのであろうかと、いろいろ考えつづけた。

そのうちに、歩きくたびれて、青二は小公園のベンチに腰をおろした。

おなかもすいたので、包をあけて、パンを取出してたべた。びんにつめていた水をのんだ。おなかのすいたのが少しなおり、のどのかわきがとまった。

だが、青二はかなしくなった。

「この次の食事から、自分で買って、たべなくてはならない。お金はすこしあるが、一日二日たてば、それもなくなるだろう。それから先はどうしたらいいのだろう」

青二はうちへもどろうかと考えた。

「いやいや、こんな化け物みたいなからだを持って帰ったら、お母さんがなげきかなしむばかりだ。