輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

のぎくのはか

野菊の墓

伊藤 左千夫

線上閱讀伊藤 左千夫《野菊の墓(のぎくのはか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 33,539 字 · 67 頁

青空文庫

しかし母がよく小言を云うにも拘らず、民子はなお朝の御飯だ昼の御飯だというては僕を呼びにくる。呼びにくる度に、急いで這入って来て、本を見せろの筆を借せのと云ってはしばらく遊んでいる。その間にも母の薬を持ってきた帰りや、母の用を達した帰りには、きっと僕の所へ這入ってくる。僕も民子がのぞかない日は何となく淋しく物足らず思われた。今日は民さんは何をしているかナと思い出すと、ふらふらッと書室を出る。民子を見にゆくというほどの心ではないが、一寸民子の姿が目に触れれば気が落着くのであった。何のこったやっぱり民子を見に来たんじゃないかと、自分で自分を嘲った様なことがしばしばあったのである。

村の或家さ瞽女がとまったから聴きにゆかないか、祭文がきたから聴きに行こうのと近所の女共が誘うても、民子は何とか断りを云うて決して家を出ない。隣村の祭で花火や飾物があるからとの事で、例の向うのお浜や隣のお仙等が大騒ぎして見にゆくというに、内のものらまで民さんも一所に行って見てきたらと云うても、民子は母の病気を言い前にして行かない。僕も余りそんな所へ出るは嫌であったから家に居る。