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きんいろのボタン
金色のボタン
小川 未明
線上閱讀小川 未明《金色のボタン(きんいろのボタン)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 3,471 字 · 8 頁
「なあんだ、ボタンじゃないか。」と、清二がつまらなそうに、いいました。
「どこのボタンだろうな、洋服についていたんだね。花の形か、いや、車の形かな。」と、光一もやってきて、頭をかしげていました。
「清ちゃん、このボタン知らない。」
「知らない。正ちゃん、道に落ちているのを拾ったんだろう。」と、清二が、聞きました。
「ゆり子ちゃんに、もらったんだよ。」
清二は、にやりと笑って、こんどは、ゆり子ちゃんの顔を見ました。
「ゆり子ちゃん、拾ったのだろう。」
ゆり子ちゃんは、うなずきました。すると、清二は、
「道に落ちているものなんか、拾うものじゃないよ。きたないから。」
そういって、ボタンを高く空に向かって投げました。
「あっ。」と、正ちゃんは、おどろいて叫びました。そして、上を見ていると、そのまま見えなくなってしまいました。
「あれ、どこへいったろう。」
清ちゃんも、あわてました。ボタンは、どこへ落ちたか、音もしなかったのです。
「清ちゃん、返しておくれよ。」と、正ちゃんは、目にいっぱい涙をためていいました。
「ほんとうに、どこへいったろう。」
「遠くへいって、草の中へ落ちたのだろう。