輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

くぎぬきとうきちとりものおぼえがき

釘抜藤吉捕物覚書

林 不忘

線上閱讀林 不忘《釘抜藤吉捕物覚書(くぎぬきとうきちとりものおぼえがき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 14,957 字 · 31 頁

青空文庫

馬鹿らしいことを、ちょっと真に受けたりして――。」

惣平次が、訊いた。

「何だ。」

「竜の手さ。竜手さま、とか――。」

「あはははは、おらあ、すっかり忘れていた。」茶箪笥を振り返って、「百両、百両――。」

「そうだ。」庄太郎も、半分戸ぐちを出ながら、「昨夜の百両は、まだ授からねえじゃねえか。今にも、ばらばらっ! と、こう、天から降って来るかもしれねえぜ。」

妻と息子と、二人にひやかされて、惣平次は、人のよさそうな微笑を笑った。

「だが、この天気だ、久住さんも、およろこびで早発足なすったろう――百両か。なあに、おらあその内に、ひょっこり浮いて出ると思ってる。なるほどというような廻り合わせで、手に入るんだ。それに違えねえ。」

と、また、竜手様へ視線を向けると、庄太郎は、

「ははははは、そのことよ。気長に待ちねえ。じゃ、行って来るぜ。」

踊るように弾む若いからだが、石場を通り抜けて、一つ目橋の袂から、往来へ出て行った。

おこうは食事のあと片付け、それから、家の中のこまごました女の仕事に、取りかかる。ひとまわりお石場を掃いて来て、惣平次は、陽の射し込む土間に足を投げ出して、手網の繕いだ。