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てっとうのかいじん
鉄塔の怪人/海底の魔術師
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁
「いけないっ。子どもは、ほうっておいてにげるんだ。あとにひきかえして、森の中へ、そこから、別の町へ、通りぬけるんだ。いいか。むこうのやつらに、気づかれないようにしろっ。」
にせ明智が、自動車をとびだすあとから、運転手と助手もつづいて、三人は、風のように、もときた道を走るのでした。
しばらくすると、数人の警官隊が、小林少年をさきにたてて、自動車のところへかけつけました。
「賢二君、だいじょうぶか。」
小林少年が、窓の中をのぞきながらさけびました。賢二少年は、小林君を見たことがありませんけれど、味方にちがいないとおもったので、自動車の外に、とびだして、うしろを指さしながら、
「にげたよ。三人とも、あの森の中へ、にげたよ。」
と、おしえました。
それから、ふたりの少年は、警官たちといっしょに、神社の森にたどりつきましたが、いくらさがしても、悪人たちの姿は、もうそのへんには見あたりませんでした。しかし、賢二君のおとうさんはすぐ発見され、ぶじに助けることができました。
こうして、小林少年の知恵によって、賢二君はすくわれたのです。おとうさんもぶじでした。悪人たちは、とりにがしても、まず、成功といわなければなりません。