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てっとうのかいじん

鉄塔の怪人/海底の魔術師

江戸川 乱歩

線上閱讀江戸川 乱歩《鉄塔の怪人/海底の魔術師(てっとうのかいじん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 160,770 字 · 322 頁

青空文庫

この二本の電線は、ほんとうは、あすこに立っている電柱につながっていたのです。それを切りはなして、この小屋へひっぱり、電話機をすえつけて、私設電話局をつくったのです。

犯人は電話機を持ってにげたが、電線は、そのままにしておいたのです。あとになって秘密がばれても、犯人はすこしも、こまらないのですからね。

つまり、犯人のひとりが、この小屋にかくれて、あなたが警視庁へ電話をかけるのを待ちかまえていたのです。ダイヤルはどこをまわしても、みんなここへつながるわけです。そして、ひとりで、警視庁の交換手の女のこわいろをつかったり、中村君のこわいろをつかったりしたのです。

目的をはたすと、電話機をとりはずして、それをかついでスタコラにげだしたというわけです。敵ながら、あっぱれですね。じつにかんたんな、うまいやり方を考えたものじゃありませんか。」

「ふーん。」高橋さんは、おもわず、うめき声を出しました。

「そいつのあいずで、あの四人のやつが、やってきたんだな。しかし、明智さん、まだひとつ、かんじんなことが、わたしには、どうしてもわかりませんが……。」

「賢二君を、どんなふうにして、つれだしたかということでしょう。