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ぎんがてつどうのよる

銀河鉄道の夜

宮沢 賢治

線上閱讀宮沢 賢治《銀河鉄道の夜(ぎんがてつどうのよる)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 76,529 字 · 155 頁

青空文庫

河原の礫は、みんなすきとおって、たしかに水晶や黄玉や、またくしゃくしゃの皺曲をあらわしたのや、また稜から霧のような青白い光を出す鋼玉やらでした。ジョバンニは、走ってその渚に行って、水に手をひたしました。けれどもあやしいその銀河の水は、水素よりももっとすきとおっていたのです。それでもたしかに流れていたことは、二人の手首の、水にひたったとこが、少し水銀いろに浮いたように見え、その手首にぶっつかってできた波は、うつくしい燐光をあげて、ちらちらと燃えるように見えたのでもわかりました。

川上の方を見ると、すすきのいっぱいにはえている崖の下に、白い岩が、まるで運動場のように平らに川に沿って出ているのでした。そこに小さな五、六人の人かげが、何か掘り出すか埋めるかしているらしく、立ったりかがんだり、時々なにかの道具が、ピカッと光ったりしました。

「行ってみよう」二人は、まるで一度に叫んで、そっちの方へ走りました。その白い岩になったところの入口に、〔プリオシン海岸〕という、瀬戸物のつるつるした標札が立って、向こうの渚には、ところどころ、細い鉄の欄干も植えられ、木製のきれいなベンチも置いてありました。