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あなんとじゅじゅつしのむすめ
阿難と呪術師の娘
岡本 かの子
線上閱讀岡本 かの子《阿難と呪術師の娘(あなんとじゅじゅつしのむすめ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 28,425 字 · 58 頁
演若の心がそう思っても演若の頭は元より演若の肩の上に据わって居るのである。人間は多く自分で自分の価値に盲目である。彼の盲目よりして、自分の価値を或は有利に若しくは不利に計算するとしても、人間の価値はもとより人間の価値通りに存在して居るのである。人間の価値を外より価値付けるものと計算してはいけない。また内より無理に燃やし出す思いをしてはいけない。人間の焔は既に在る。劫初より未来永遠に向って燃えて居る。消すことも出来ないし、燃やし増すことも出来ない。それは常住不常の想いを絶して燃えて居る。生老病死の姿を採りながら一筋に燃えて居る。現実に於ては今云うところの人間精神肉体の価値である。
諸仁者。朝の人は最早闇を捨てた。朝の人は最早眠りを退けた。お前達も迷いと慾を退けるがよい。しかる時に期せずして、朝の人は日の出を望むであろう。お前等も生命の光に照されるであろう。
(釈尊の説法が終ると教団の人々は立ちて三拝する。それから次の誓願文を唱える。)
大衆 ――御教に帰依し奉る。誓って御教の如く解し行じ持ち、また普く一切に施さん。南無生命体。南無生命相。南無生命用。
(唱え終り、座具を修め、威儀を整えて退場。