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ゆきのうえのぶとう
雪の上の舞踏
小川 未明
線上閱讀小川 未明《雪の上の舞踏(ゆきのうえのぶとう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 2,619 字 · 6 頁
」と、きつねは、思って、こちらの木の下に立って、ひらかれた窓から見える中のようすに見とれていたのです。
そのうちに、食事をおわったとみえて、みんなは、食卓からはなれて、歌をうたい、楽器をならして、ダンスをはじめました。中にも、女たちは、美しかった。みんなが、いちばんいい着物をきて、持っているだけの指輪をはめてきたからです。そして、男も、女も、調子をとって、おもしろそうにおどったのでした。指輪についている宝石からは、青い光や、金色の光が、女たちのからだを動かし、手をふるたびにひらめいたのでした。
「まあ、なんという美しいことだろう。」と、きつねは、感心してながめていました。がんらい、道化者のきつねは、いつしか、見ているうちに、自分までうかれごこちになって、みょうな腰つきをしておどりだしたのでした。
その晩は、おそくまで、小屋の中は、にぎやかだったのです……。しかし、いまは、寒い、寒い、冬でありました。白く、雪は、島の上をうずめていました。あの人たちは、いまどこにいるか、おそらく、来年の春になって、島の雪がとける時分、やってくるときのことなどを考えていると思われたのでした。