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ゆきさんだい
雪三題
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《雪三題(ゆきさんだい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 4,867 字 · 10 頁
ところでその質問というのは、そういう自然の内奥に直接当面するような研究を、永年続けていると、宗教的な感じにまで進むのではなかろうかという話なのである。
自然科学の研究を、行き着くところまでつきとめて、それを宗教の域にまで高めるということは、人間に許された最も崇高な仕事の一つである。行き着くといっても、自然の奥に秘められた理法には、窮極というものは無いので、此処では、その研究者の全身を挙げての努力によって、行き得るところまで行くという意味である。
そういう意味では、科学の研究を宗教の域にまで高めるというような崇高な仕事を為し遂げた人は、世界の歴史の上でも、そう数が沢山あるものではない。そういう例の引き合いに出されては、大いに赤面するばかりである。
しかしまあそう生真面目に考えないで、研究の方法とか性格とかいうものだけを見るとしたら、雪の結晶の研究などは、その方向に進むべき性質の研究であろう。少なくもそれを完成したら大いに金が儲かるというような研究でないことは確かである。
雪の結晶というと、普通には六角柱や六花の形のものだけを想像する人が多い。その種の正規の平板型のものだけでも、何十種という種類があって、そのいずれにも、繊細を極めた構造がある。