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ゆきやなぎ
雪柳
泉 鏡花
線上閱讀泉 鏡花《雪柳(ゆきやなぎ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 45,054 字 · 90 頁
第一、目録が目線であります。下総が下綱だったり、蓮花が蓬の花だったり、鼻が阜になって、腹が榎に見える。らりるれろはほとんど、ろろろろろで、そのまま焼酎火が燃えそうなのが、みな女筆だからおもしろい。
中に、浅草だの、新吉原だの、女郎だのという字は、優しく柔かにしっとりと、間違いなくかいてある。どうも、このうつしものを手内職にした、その頃の、ごしんぞ、女房、娘。円髷か、島田か、割鹿子。……やつれた束ね髪ででもありましょうか、薄暗い行燈のもとに筆をとっている、ゆかしい、あわれな、寂しい姿が、何となく、なつかしく目に映る。何も、燈心の灯影は、夜と限ったわけではありません、しょぼしょぼ雨の柳の路地の窓際でもよし、夕顔のまばら垣に、蚊遣が添っても構いはしない。……内職の仕事といえば、御殿や、お邸でさえなければ、言わずともその情景は偲ばれましょう。
ところで、何しろ「怪談録」です。怨念の蛇がぬらぬらと出たり、魔界の巷に旅人がったり。……川柳にさえあるのです……(細首を掴んで遣手蔵へ入れ)……そのかぼそい遊女の責殺された幻が裏階子に彳んだり、火の車を引いて鬼が駆けたり、真夜中の戸障子が縁の方から、幾重にも、おのずからスッと開いて、青い坊さんが入って来たりするのでありますから、がたがたがた、酒屋の小僧が台所の戸を開けても