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でんきばと
電気鳩
海野 十三
線上閱讀海野 十三《電気鳩(でんきばと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 25,465 字 · 52 頁
「スパイどもめ! こうなったら、ふくろのねずみもおなじことだ。さあ降参しないかっ」
と、おどりかかる憲兵隊に、さすがのスパイたちも、あれよあれよとさわいでいるうちに、しばりあげられてしまいました。
「あ、良太おじさん――」
と、ほら穴のおくから、こえをかける者がありました。
「おお、そういうこえは……」
と、良太おじさんがかけつけてみると、それはまさしく高一でありました。かわいそうに、太いなわでぐるぐるまきにされ、牢のようななかにころがされていました。
なわをとこうとすると、高一は頭をふって、おくをむき、
「お父さまがいるはずです。はやく助けて……」
「ばんざあい」
と、大きなこえがおこりました。どうなったかと心配していた高一少年や、高一のお父さまで、お国のためはたらいている秋山技師の二人を助けだすことができたし、そのうえスパイ団のわる者も、おおぜいつかまえることができたのですから、大手がらでした。
「へんだなあ――」
良太おじさんが、首をかしげました。
「なにがへんなのですか」
「だって、電気鳩が、このほら穴にとびこむところをみたのに、いまこうしてさがしてみてもいないじゃないか」