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でんきばと

電気鳩

海野 十三

線上閱讀海野 十三《電気鳩(でんきばと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 25,465 字 · 52 頁

青空文庫

そのうちに、たるは、どすんとかたいものの上におかれました。それから、つぎつぎに、どすんどすんと、ほかのたるがおかれるようすです。

やがて、がたんという音とともに、たるをのせたトラックは走りだしました。

「どこへつれられてゆくんだろう。ミドリは、どうしているんだろう」

と、高一は、たるのなかにゆられながら、それを考えていました。

一粁も車が走ったかとおもうころ、車のうえがさわがしくなりました。

「おや、あの犬は、この車をおっかけてくるんじゃないか」

「うん、小僧がいるのをかぎつけたんだ」

「めんどうだ。ピストルでうってしまえ」

「まてっ、ピストルの音をきかれたらどうするのだ。石ころをなげつけてやれ」

えいえいと、石ころをなげるこえがします。

わわわわ、わんわん、とはげしい犬のなきごえが、車をおってきます。

「あっ、あのこえはマルじゃないか」

忠犬マルは、一生けんめいに、高一をさらってゆくトラックをおいかけてくるのでありました。

どうして、それを知ったのでしょう。そのわけは、鳩のハグロが、マルを案内して、ここまでおいかけてきたのです。

わわわわ、わんわん。

「石ころじゃだめだ。