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れいこんだいじゅうごうのひみつ

霊魂第十号の秘密

海野 十三

線上閱讀海野 十三《霊魂第十号の秘密(れいこんだいじゅうごうのひみつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 43,100 字 · 86 頁

青空文庫

さっきから緊張のしつづけであったためであろう。となりの寝室へ行って、しばらく睡ることにした。あいかわらず高声器からは、わけのわからない言葉がひきつづき出ていた。隆夫は、受信機のスイッチを切ろうと手を出したが、そのとき気がかわって、スイッチは切らないでそのままにしておくことにした。

隆夫は、軽便寝台の上に毛布にくるまって、ぐっすり睡った。

ふと眼がさめた。

が、まだ睡くてたまらない。ぴったりくっついた瞼をむりやりにあけて、夜光の腕時計を見た。

午前三時だった。すると、あれから一時間半くらい睡ったわけだ。まだ猛烈に睡い。

その睡いなかに、隆夫はふとぼそぼそと話し合っている人声を聞きとがめた。それは近くで話している。

「……さあ、君はそういうが、万一失敗したときには、どうするんだね」

「失敗したときは、失敗したときのことですわ。たとえ失敗しても、今のようなおもしろくない境遇にくらべて、この上大した苦痛が加わるわけでもありませんものね」

女の声であった。

男と女の話声だった。ゆっくりゆっくり、ぼそぼそと語り合っている。声は若いが、その語る調子は、ふけた老人のように低い空虚なものであった。