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れいこんだいじゅうごうのひみつ

霊魂第十号の秘密

海野 十三

線上閱讀海野 十三《霊魂第十号の秘密(れいこんだいじゅうごうのひみつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 43,100 字 · 86 頁

青空文庫

つまり、名津子さんの肉体といっしょに居る名津子さんのたましいの上に、あやしい女のたましいが馬乗りにのっているんだと考えていい。二つのたましいは、同じ肉体の中で、たえず格闘をつづけているんだ。だから名津子さんが、たえず苦しみ、好きなことを口走るわけだ」

「なるほど、そうですかね」

「名津子さんの場合は、普通よくあるやつだ。しかしお前の場合は、非常にかわっている。お前を襲撃した男のたましいは、お前の肉体からお前のたましいを完全に追い出したのだ。そういうことは、普通、できることではないのだ。だから、さっきもいったように、その男のたましいなるものは、非常にすごい奴にちがいない。いったい、何奴だろう」

治明博士は、再びおどろきの色をみせて、そういった。

隆夫のたましいは、父親のいうことを聞いていて、なんだか少しずつわけが分ってくるように思った。と同時に、また別のいろいろの疑問がわいてきた。ことに、彼が信用しかねたものは、たましいの姿のことであった。目の前に見る父親のたましいは、海坊主が白いきれを頭からかぶって、それに二つの目をつけたような姿をしている。ところが、隆夫の実験小屋へはいって来て、彼のたましいを追い出し、彼の肉体を奪った怪物は、ちゃんと男の姿をしていた。