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れいこんだいじゅうごうのひみつ
霊魂第十号の秘密
海野 十三
線上閱讀海野 十三《霊魂第十号の秘密(れいこんだいじゅうごうのひみつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 43,100 字 · 86 頁
それこそ、永らく隆夫やその両親や友人たちにわずらいをあたえていた所謂霊魂第十号にちがいなかった。
大会堂をゆるがすほどの大拍手が起った。そのさわぎに、治明博士は吾れにかえった。アクチニオ四十五世も、ロザレや霊魂第十号の幻影も、同時にかき消すように消え失せた。
大感激の拍手は、しばらく鳴りやまなかった。来会者の中には、拍手をしながら席を立って舞台の下へ駈けだして来る者もあった。
治明博士は、呆然としていた。
この場の推移を見ていて、どうにもじっとしていられなくなった司会者が、楽屋からとび出して来て、治明博士の前に進んだ。またもや割れるような満場の拍手だった。
「先生。来会者たちは大感激しています。そして、姿を消した聖者レザールをもう一度聖台へ出してほしいと、熱心に申入れて来ます。どうしましょうか。とりあえず、先生はあの壇の前へ行って、立って下さいまし」
司会者は、早口ながら、半ば歎願し、半ば命令するようにいった。
「私が万事心得ています」
治明博士は、ようやく口を開いた。そしてよろよろと立上ると、舞台を歩いて、聖者レザールを座らせてあった壇の方へ行った。