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『しゅっけとそのでし』のついおく
青春をいかに生きるか
倉田 百三
線上閱讀倉田 百三《青春をいかに生きるか(『しゅっけとそのでし』のついおく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 94,413 字 · 190 頁
とがあるのである。
その意味において書物とは、人間と人間との心の橋梁であり、人間共働の記念塔である。
読書の根本原理が暖かき敬虔でなくてはならぬのはこのためである。
二 生、労作そして自他
書物は他人の生、労作の記録、贈り物である。それは共存者のものではあっても、自分のものではない。自分の生、労作は厳として別になければならぬ。書物にあまりに依頼し、書物が何ものでも与えてくれ、書物からすべてを学び得ると考えるような没我主義があってはならない。実際研究することは読書することであると考えてるかのように見える思想家や、学者や学生は今日少なくないのである。明治以来今日にいたるまで、一般的にいって、この傾向は支配的である。ようやく昨今この傾向からの脱却が獲得されはじめたくらいのものである。
これは明治維新以来の欧化趨勢の一般的な時潮の中にあったものであり、自覚的には、思想的・文化的水準の低かった日本の学者や、思想家としてはやむをえない状態でもあったのである。
けれどもいつまでもそうあるべきではなく、人生、思想、芸文、学問というものの本質がそれを許さない。