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『しゅっけとそのでし』のついおく

青春をいかに生きるか

倉田 百三

線上閱讀倉田 百三《青春をいかに生きるか(『しゅっけとそのでし』のついおく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 94,413 字 · 190 頁

青空文庫

十六歳のとき清澄山を下って鎌倉に遊学した。鎌倉は当時政治と宗教の中心地であった。鎌倉の五年間に彼は当時鎌倉に新しく、時を得て流行していた禅宗と浄土宗との教義と実践とを探求し、また鎌倉の政治の実情を観察した。彼の犀利の眼光はこのときすでに禅宗の遁世と、浄土の俗悪との弊を見ぬき、

鎌倉の権力政治の害毒を洞察していた。二十一歳のときすでに法然の念仏を破折した「戒体即身成仏義」を書いた。

その年転じて叡山に遊び、ここを中心として南都、高野、天王寺、園城寺等京畿諸山諸寺を巡って、各宗の奥義を研学すること十余年、つぶさに思索と体験とをつんで知恵のふくらみ、充実するのを待って、三十二歳の三月清澄山に帰った。

かくて智恵と力をはらんで身の重きを感じたツァラツストラのように、張り切った日蓮は、ついに建長五年四月二十八日、清澄山頂の旭の森で、東海の太陽がもちいの如くに揺り出るのを見たせつなに、南無妙法蓮華経と高らかに唱題して、彼の体得した真理を述べ伝えるべく、立教開宗したのである。

彼は王法の乱れの原因を仏法の乱れに見出した。「仏法の邪正乱れしかば王法も漸く尽きぬ」