輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

まぞう

魔像

林 不忘

線上閱讀林 不忘《魔像(まぞう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 131,494 字 · 260 頁

青空文庫

それが、前の者が誰もかすり傷一つ負わないのに、どうして源兵衛が今の一剣でやられたのだろう。観化流、鎧通しの一手、鎧の隙間を通して、内容の身体を斬り捌くという、あれだ。源兵衛は、うム! おめくと同時に、游ぐように前面へのめってバッタリ、右近の言った通り、胴体が二つに開いて……。

「四番首!」

腹から爆笑をゆすり上げている右近へ、遊佐剛七郎の伸剣が降り下った。掻いくぐった右近、床の間の凹みに駈け上って、ここに初めて、豪剣を正眼に構える――鋼鉄に似た血のにおいで咽返りそうな室内に、五人の剣陣が、床の間の前に半月形に展開した。燭台の灯が鋩子先に、チララチララと花の様に咲いて……。

四

何を思ったか、茨右近の顔が、急に引き締まって見えた。もう笑ってはいない。かれは、身内に沸き立った殺気を感じて残りの五人を一撃に斃してやろう――と俄かに真剣になったのだ。

なにをするか……と、見ていると、ピタリ肩落しにつけていた大刀を口にくわえた右近、スッと背伸びをして、帯を締め直し出した。五つの剣輪の中である。不敵! と、焦立った鏡丹波が、無形一刀の秘精、釘打ちの突き、六尺離れたところから刀を突き出して、斬ッ尖で釘を打ち込むという、これが源助町道場の大変な味噌だったもので、また、丹波の最も得意とするところ……一気に来た。