輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

おうがいのおもいで

鴎外の思い出

小金井 喜美子

線上閱讀小金井 喜美子《鴎外の思い出(おうがいのおもいで)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 127,675 字 · 254 頁

青空文庫

それに同感されたのは緒方収次郎氏で、この味の分らぬ人は話せぬ、といわれたそうです。大阪辺でもそんな風習がありますかしら。賀古氏は、鯛茶、鰤茶とはいうけれど、これはどうも、と眉を顰められたと聞きました。晩年の兄は、甘干や餡などを御飯に乗せて食べられたと聞きましたが、その頃のことは私は知りません。

明治四十年頃観潮楼歌会といわれるのをなすった頃、その御馳走をレクラム料理といいました。会の度ごとに小さなレクラム本を繰返して、今度は何にしようか、と楽んでいられました。自分の好き嫌いではなく、作るに手のかからず、皆さんのお口に合うようにとのお考でしたろう。それを調理するのには、洋食といえば一口も食べられぬ母が当りました。相談役は私です。ただ正直に、厳重にその本に依るのでした。材料だけは選びましたから、むつかしい物でないのは、食べにくくはなかったでしょう。立派な西洋料理、などといった人もありました。

或時大きな西瓜を横に切って、削り氷を乗せ、砂糖を真白にかけて、大きな匙ですくって食べていられるところへ行合せました。いつものように、傍には読みかけの御本が置いてあります。