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おうごんひょう
黄金豹/妖人ゴング
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《黄金豹/妖人ゴング(おうごんひょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 153,404 字 · 307 頁
懐中電灯の光をあててみると、目をつむっています。明智にすっかりいいあてられて、一言もないというようすです。明智はなおも話しつづけました。
「池の中から、巨人の顔が浮きあがった秘密も、同じような子どもだましだ。大きなゴムびきのぬのか、ビニールに巨大なゴングの顔をかいた。目はガラスかプラスチックの目玉をいれ、鼻は高くふくらませ、口は大きくくぼませ、やっぱりプラスチックかなにかで、二本の牙をはやした。
その大きなゴムぬのかビニールの下には、空気のもれない袋を、いくつもくっつけておき、長いゴム管で、庭の茂みのかげから、あっさく空気を送ったのだ。すると袋がふくらんで、巨大な顔ぜんたいが、スーッと池の底から浮きあがってくるというしかけなのだ。
どうだ、これもあたっているだろう。いかにも、きみの思いつきそうな手品だからね。
俊一君が、あの巨大な顔を見て逃げだすと、木の茂みにかくれて、あっさく空気を送っていたきみは、すぐに、そこからとびだして、池の中の顔をひきあげ、袋の空気をぬいて、小さくおりたたみ、それを持って、姿をくらましてしまった。たぶん、そのときには助手がいたのだろう。