Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

あねがわのかっせん

日本合戦譚

菊池 寛

Read 日本合戦譚 (あねがわのかっせん) by 菊池 寛 (きくちかん) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 154,771 characters · 313 screens

Aozora Bunko

と言われたが、而も武勇抜群で、朝鮮の役には碧蹄館に於て、十万の明軍を相手に、決戦した勇将である。だから元就は「子までよく生みたる果報めでたき大将である」と言われた。

だが此時毛利は芸州吉田を領し、其所領は、芸州半国にも足らず、其の軍勢は三千五、六百の小勢であった。これに対して、陶晴賢は、防、長、豊、筑四州より集めた二万余の大軍である。

だから平場の戦いでは、毛利は到底、陶の敵ではない。そこで元就が考えたのは、厳島に築城する事だ。

元就は、厳島に築城して、ここが毛利にとって大切な場所であるように見せかけ、ここへ陶の大軍を誘き寄せて、狭隘の地に於て、無二の一戦を試みようとしたのである。

元就が厳島へ築城を初めると、元就の隠謀を知らない家臣はみんな反対した。「あんな所へ城を築いて若しこれが陶に取られると、安芸はその胴腹に匕首を擬せられるようなものである」と。

元就はそういう家臣の反対を押切って、今の要害鼻に城を築いた。現在連絡船で厳島へ渡ると、その船着場の後の小高い山がこの城址である。城は弘治元年六月頃に完成した。

すると元就は家来達に対して、「お前達の諫を聞かないで厳島に城を築いて見たが、よく考えてみると、ひどい失策をしたもんだ。