Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
にんきょうにとうりゅう
任侠二刀流
国枝 史郎
Read 任侠二刀流 (にんきょうにとうりゅう) by 国枝 史郎 (くにえだしろう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 224,569 characters · 451 screens
お仙の眼に浮かぶ嫉妬の情
「どうもいけない、そんな事を云っても、お前にちっとも似合わないよ。それよりやっぱり蛇を使い、『蝮占い、今度こそ本芸』などと云った方がよく似合う。……そうさなア、俺にしても、どうやらお前に助けられるより、土をかけられた方がよかったようだ」一向コダワラずにズバズバ云う。
お仙の眼に浮かぶ嫉妬の情
どんなにズバズバ云われても、それがお仙には嬉しいのである。宗三郎と一緒にいられる、それだけでお仙は満足なのである。
「それはそうとオイお仙、何んと思って江戸を立って、こんな山の中へ来たのだい?」すこし真面目に宗三郎は訊いた。「俺がこの地へ来たことは、一切秘密になっている筈だ」
「ええそれはね」と云ったものの、お仙ちょっとマゴツイた。「あるお方に聞きましたの。あなたが何かご用を持って、木曽へおでかけになったってね」
「いったい誰だ、話した奴は?」
「云ってしまおう、伊集院さんですよ」
「ああなるほど、あいつだったか。いかにもあいつなら知っている筈だ」こうは云ったが宗三郎、いささか不思議そうに眼をひそめた。「それにしてもおかしいなあ、彼奴にとってはこの俺は、いわば恋の敵じゃアないか。