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しおばらたすけいちだいき
塩原多助一代記
三遊亭 円朝
Read 塩原多助一代記 (しおばらたすけいちだいき) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 138,733 characters · 274 screens
丹三「毎度お父様も左様仰しゃっていらっしゃるのサ」
かめ「なアに貴方彼奴だって私の子ですから私の気に入らなければ叩き出しても宜いのですが、そうもいきませんから、何ぞ仕様があったらばと思って居るんですが、貴方も宜く心掛けて置いて下さい」
と話をしている所へ奥からおえいが手紙を持って出てまいりました。
かめ「旦那様がお両人来ていらっしゃるのに何をして居るんだよ、マア此処へお坐りよ」
えい「おや旦那様宜くいらっしゃいました、アノお母さん、多助さんが今朝帯を締める時に袂からこれが落ちましたよ」
と手紙をおかめの前へ出し、
えい「分家のお作さんから多助さんの所へよこした色文で、まア馬鹿/\しい事が書いてあるの」
かめ「おやまア年頃になるとおかしなもんだねえ、多助がいゝとか何とか云って惚れて居るそうだが、まア旦那此の文を御覧なさいよ」
と云うに、丹治はどれ/\と云いながら其の手紙を取り、
丹治「成程少さいうちから機織や糸繰ばかりさせて置いて、手習などをさせんから手の書けないのは無理もないが、俗にいう貧の盗みに恋の歌とやら、妙だなア、鉄釘の折のようにポツ/\書いたなア、えゝ、なに/\……一筆書きしるし※……書きしるし※は妙だな……お前様にはおえいどんというにうぶのある