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せいだんつきのかがみ
政談月の鏡
三遊亭 円朝
Read 政談月の鏡 (せいだんつきのかがみ) by 三遊亭 円朝 (さんゆうていえんちょう) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 54,603 characters · 108 screens
武「京橋鍛冶町で、何と云う者の娘だえ」
「孫右衞門娘で筆でございます」
武「孫右衞門の娘の筆か、此の月の幾日の晩だ、うむ、成程六日の晩数寄屋河岸の柳番屋の蔭に於いて金子を貰ったのか、其の金子は幾ら有った」
△「何だか其処の処は明瞭り分りません」
武「夫を何者が盗んだと云ったな」
△「へえ、それは五斗兵衞市の家の居候で勘次てえ奴が」
武「五斗兵衞市てえのは名か、可笑しいな、其の家の食客に居るものだな」
△「いえ、なに居候で」
武「だからよ、勘次と云う者が盗み取ってそれが露見をして目下其の娘は牢に居るんだな」
△「へえ牢に這入っちまいました」
武「それは可哀想な事で、町役人は何と云う」
△「町役人と云うと何う云う事で」
武「いえさ家主だよ」
×「家主と云うのは何んで」
武「其の長屋の差配を致す者よ」
△「大屋でげす」
武「大屋てえ事はないが、まア大屋でも宜いその大屋は」
△「へえ、と藤兵衞」
武「藤兵衞か、宜しい、貴様の名を一寸書いて置こう、貴様は何と云う名だ」
△「へえ御免なすって」
武「謝罪らんでも宜い」
×「えゝ殿様、此者は全く喰い酔って迂濶り云ったんで」