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うんのじゅうざはいせんにっき
海野十三敗戦日記
海野 十三
Read 海野十三敗戦日記 (うんのじゅうざはいせんにっき) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 83,094 characters · 167 screens
父親の徹郎君は過日広島へ赴き、新就職。
七月二十七日
◯浪速書房「心臓の右にある男」の校正後半出る。
八月一日
◯B29、三十機編隊にて上空を飛ぶ。沖縄とガム島よりの米部隊なりと。昨年の爆撃の味は未だ新たなり。今日は安心して空をうちながめたり。さすがに大きなる飛行機なる哉。皆々鉄格子につかまり、午飯を忘れて見上げたり。
◯颱風去りたるも、驟雨しきりなり。たちまち庭も路も川となる。
八月四日(日)
◯順調なり。
◯加藤戒三氏、見舞に来てくれる。牛の血から製したブルテイン第一号壱缶を寄贈される。血の損失に痛い私にはありがたい贈物なり。
◯蒼鷺幽鬼雄(※海野の別ペンネーム)の第二作「血染の昇降機」を書き始める。
八月五日
◯漸く暑気回復せんとす。われ順調なり。
◯昨夜の夢、椎茸飯、長野先生の授業にサボして口実に困り居る所を。
◯来客
松竹事業部宝田氏
シナ戦線五ヶ年の話。右耳朶、心臓横にうけた弾丸及迫撃砲破片の話などを。
「東京怪賊伝」の原稿を渡す。
西日本新聞社の氏家氏
サイエンスのパズル入稿の催促。
明治書院
「おはなし電気学」の補遺原稿の催促。
偕成社の矢沢氏