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うんのじゅうざはいせんにっき
海野十三敗戦日記
海野 十三
Read 海野十三敗戦日記 (うんのじゅうざはいせんにっき) by 海野 十三 (うんのじゅうざ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 83,094 characters · 167 screens
その前の豊島区などの焼けたときほど大きくは見えなかったが、初め品川上空に照明弾を落としてそれからずんずん東へ南へひろがり、駒沢のが一番近く、そこへ落ちる頃はこれはいよいよ来るかなと思わせた。
◯大橋のバス通りのすぐ左側に於いて千軒ばかり焼けた。
◯大橋の、こっちから行くと左側の堤防に不発弾がおち、電車は大橋→渋谷間が五、六日止まり、その間歩かせられた。
最後に工兵隊が出て、爆発させたが、そのときの工兵隊はがけ下を覗くためにこんなものを用いて居た。
(※カット「手書きの図」入る。44-上段)
◯天皇陛下御宸念(しんねん)。忝(かたじけな)くも金一千万円也を戦災者へ下賜せらる。
◯賀陽宮、山階宮、東久邇宮の三宮家も御全焼。
◯明治神宮本殿、拝殿も焼失。千百数十発の焼夷弾のかすが発見されたという。
◯大下宇陀児(おおしたうだる)(※推理小説家)邸も焼けたと角田(喜久雄)(※小説家)君より聞き、見舞に行った。涙をのむのに骨を折りながら、奥さんと二時間あまり話した。彼は大元気で、家にも帰らず、町の皆さんといっしょに焼あとに起居しつつ、復興につとめている由。防空壕へ衣類を入れてあったためこれが助かったが、他のものはほとんど一物もとり出さなかったという。