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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Read おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 194,415 characters · 391 screens
」
「やっぱりそうだ。これは二十面相の部下がひいたのだよ。」
明智探偵が、中村警部に説明しました。
「二十面相の部下は、ここにかくれて、美術館からの電話を、ぬすみぎきしていたんだよ。用心ぶかい二十面相は、自分に危険がせまったときには、なにか、うまい方法で、たすかるくふうをしておいたのにちがいない。」
明智はそこで、ふっとだまりこんでしまいました。なにか考えています。やがて、明智の目がキラっとひかりました。
「あっ、そうだ。あれがあやしい。中村君、いま二十面相をのせていった護送車は、ほんとうに警視庁からきたのかね。」
「なんだって? きみは、あれがにせものだったというのか。」
「うん、そうなんだ。もう一度警視庁へ電話をかけて、たしかめてくれたまえ。」
それをきくと、中村警部はあわてて、美術館のほうへかけだしていきました。
あとにのこった明智は、物置小屋の受話器を耳にあてました。警官と小使さんは、そのそばに立って、明智の顔を見つめています。
「あっ、中村君の声がきこえる。警視庁が出たよ。……やっぱりそうだ。警視庁では、護送車を送ったおぼえがないといっている。さっき中村君が警視庁へ電話をかけたとき、この電話で、ぬすみぎきしていたやつが、電話線のスイッチをきって、警視庁のかわりに、自分がこたえたんだ。