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おれはにじゅうめんそうだ
おれは二十面相だ/妖星人R
江戸川 乱歩
Read おれは二十面相だ/妖星人R (おれはにじゅうめんそうだ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 194,415 characters · 391 screens
そして、二十面相と催眠術くらべをやって、勝ったのだ。さあ、あいつをおっかけよう。きみたちも、いっしょにきたまえ。」
そういって、明智探偵は、二十面相のにげたほうへ、はしりだしました。
十五人の少年は、いままで、催眠術をかけられていたのですが、明智が二十面相の術をやぶってしまったので、夢からさめたように正気にかえりました。
天体望遠鏡にうつった空飛ぶ円盤も、小さいカニが液体のように、おしよせてきたのも、窓から大ガニがはいってきたのも、空からカニの大群がふってきたのも、みんな催眠術で見せられたまぼろしにすぎなかったのです。
二十面相の味方をした五ひきの大ガニも、明智探偵のからだから、わかれて出た五人の明智も、ふたりのおそろしい心のあらそいをしめす、まぼろしでした。少年たちが、まだ催眠術から、さめきっていなかったので、そんなまぼろしが見えたのです。それにしても十五人の少年に、一度に催眠術をかけるとは、二十面相はよほどの名人ですが、わが明智探偵はさらに、それ以上の名人だったのです。さすがの小林少年も、明智先生がこれほどの催眠術師とは、すこしも知りませんでした。